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教育実習

私には慢性的な持病がある。数年前おなかが痛くて病院に行ったところ胆石があるとわかったのだった。石は薬で溶けるものだったこともあり服薬治療はしていたのだが、今年の6月、胆石が原因と思われる胆のう炎になってしまった。胆石特有の痛みはなかったが胆のうが触ってわかるほど腫れ、腹部には違和感を覚えた。食べ物も摂れないため病院へ行ったところ入院するよう言われてしまった。しかし6月は月末までに仕事で使用しているシステムの改修を進めなければならなかった。そのための検証作業を依頼し、自分でも検証を行い、問題点等の報告をまとめるのは私の役割だった。ここで入院などしたら代わりの人間がいない。いっしょに仕事をしているチームのメンバーは4月に配属されたばかりで他の仕事を覚えている最中。私がダウンしても「代わりにこれやっておいて。」と言える状態ではなかった。結局先生とやりあって入院は避けられたものの、「とにかく一週間程度仕事は休みなさい!」と安静を言い渡され四日間仕事を休んでしまった私だった。

職場へ出てみると案の定机の上は書類の山、メモが大量に貼られている状態。その後結局毎日のように残業が続き、ついには休日出勤にまでなってしまい二週間とんでもない状態が続いてしまった。6月末システムは何とか動き出した。毎日薬を飲んでいのと仕事で気が張っていたせいか胆のうの腫れを意識することはほとんどなかった。

ところがこの山を越した頃から薬を飲み続けているにもかかわらず、疲労が蓄積したりすると胆のうの腫れがぶり返してしまうのだ。痛みが出るようになったら手術をすると言われているため、腹部に違和感を覚えるとぎょっとしている。

結局今日は朝から違和感があり、通院もあるため仕事をお休みさせてもらった。

ってなことで今日は長い記事でも書いてみようかと思う。

10数年前に私は地元のある小学校で五週間の教育実習をした。当時私はある大学の教育学部に在籍しており、小学校教員免許取得を目指して勉強していた。

その学校には三人の実習生が派遣された。私は実習先で小学校三年生を受け持つことになった。子供たちは皆とてもかわいくて素直でいい子だった・・・しかし、実習前のガイダンスの日私は「三年生を持った人が一番苦労するかもしれない・・・。」とその学校の先生同士が話しているのを耳にした。「ん?」と思っていたのだが、その後のガイダンスで校長先生からも「三年生は・・・普通一番実習生にはやりやすい学年のはずなんですが・・・頑張ってください。」と妙な励ましの言葉をかけられた。イヤな予感がした。

イヤな予感は大当たりだった・・・。

配属先のクラスの子供たちはとてもかわいかったのだが・・・。

この学校は昼休みに掃除をすることになっていた。教室当番の子供たちを見ていたらバケツに水を汲んでいる。ここまではよかったが、あろうことか子供たちは教室にバケツの水をまき始めたのだ。水をまき終わると教室に置いてある大量の乾いた雑巾を床にまいて水浸しの床の水分を吸い取らせ、それを絞って干していく。

「普通はぬらしたモップなり雑巾で床を拭いていくんじゃないのかな?」

びっくりして廊下へ出てみると、廊下当番の子供も全く同じ事をしている。まさかと思いクラスで担当になっている部屋の掃除を確認しに行くと、みんな同じ事をしているのだ。思わず隣のクラスを見に行くと、何と同じ事をしている子供がいる。

この学校ではこういう掃除の仕方なのかと思い他の階に行ってみると、他の学年でこんな掃除をしているところはなかった。どうやら三年生だけが掃除の仕方が違うようだ。担任の先生に聞くと「しまった!やったか!!」と頭を抱えてしまった。どうやら先生が目を離すとこういうことになるらしい。

翌朝は早く来てクラスの掃除をしていた。掃除が終わる頃に子供たちが登校し始めクラスは元気な声で満たされていく。子供に声をかけながら授業前の準備をしにいったん控え室に戻ってからクラスに帰ってくると・・・なぜか泣いている子供が5人、6人・・・。

「何だいこりゃ・・・。」

理由を聞くと「○○くんにぶたれた。」とか「○○さんにいじめられた。」とか・・・朝から子供同士がちょっかいを出し合っているもよう。元気がいいのはよいことだが・・・。他にも走り回ってはいけないはずの教室で机にぶつかってケガをして泣いている子供や、朝自習の時間に大騒ぎしている子供まで・・・。

「ちとエネルギーがあり余っているんじゃないのかな・・・。」

授業が始まるとどうも集中力がなく近くの席の子にちょっかいを出しているのがいたり、席から離れる子供が複数いたりする。この時点で私はまだ授業を受け持ってはいなかったので「何してるの。」と声をかけると子供はきちんと席に着き、授業を聞き始める。

午前中の授業が終わり給食の時間になったが、配膳後また泣いている子供が5人、6人・・・。何があったのかと聞くと「おかずがない・・・。」とのこと。その日はおかずがない子供が10人もいた。既に配膳の終わっている子供の中でなぜか量が多い子供のを少し取り上げ、自分に配膳された分を分けて何とか対応したが、その日私のおかずはなしだった・・・。このクラスには牛乳を一日おきにしか飲めない子供がおり、その子からもらった牛乳で何とか空腹をまぎらわせた。ちなみに実習生が来る日からこのクラスの給食は大人一人分増量してあると給食室で言われたのだが・・・。

「それで何でおかずが足りなくなるんだよ・・・。」

こんな状態が三日間続いた。さすがの私も何だか変だな?と思い担任の先生に話をしてみた。

「このクラス、何だかちょっとずれているような気がするんですが・・・。」

担任の先生は「実は・・・。」と言い事実を語ってくれた。

この年の三年生は学校内で一番生活習慣ができあがってない子供の集団だとの事。二年生までに本来ならできるようになっていなければいけない事が全然できていない、さらに二年間それで誰も注意しなかったため何がいい事か悪い事かの判別もできない部分があり、学校一の問題学年だという。そのためこの学年にはベテランの先生が貼り付けられた。そういう事情もあり本当は実習生をつける予定はなく、私は二年生を担当する予定だったという。ところが二年生の担任が実習生を見るのはイヤだとごねてトラブルになり三年生の先生が実習生を受け入れることになってしまった・・・という話だった。

この話を聞いたときは実習ボイコットをしてやろうかと一瞬思った。しかし本当に大変なのはただでさえ問題の多い子供を受け持つだけでなく、わけのわからない実習生まで受け持つ三年生の担任の先生方だと思ったので、ボイコットみたいな真似はしないことにした。かわりにそこまで問題になっている学年を持てておもしろいや、他の実習生にはできない経験があるかも、と開き直ることにした。

そんなこんなで一週間が経過していった。その後はまた機会があったら書きます。

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